胡蝶の夢ブログ

周の夢に胡蝶と為れるか、胡蝶の夢に周と為れるかを。

2024年バレンタイン

夫に片思いしてた20年の間、どこへ行っても何をしてても頭の中は夫の事でいっぱいだった。

ステキな景色を見れば「友幸はこんな景色好きかなぁ。」と考えたり、美味しいものを食べれば「友幸と味の好み同じかなぁ、甘い物と辛い物どっちが好きかな、どっちも好きだったら良いなぁ。」と空想したり、どうにもこうにも諦めようと必死だった片思いはこうして忘れられない私の一部になってた。

 

そんな気持ちで長年もしも傍に友幸が居たらどんな感じかなと空想して来たけど、一度もバレンタインを一緒に過ごせたらどんな事するかななんて考えた事も無かった。

今年で夫と3回目のバレンタインを過ごす事になったけど、世の夫婦たちはバレンタインに何をするのか全然分からないし、そう言う事に関しては調べるより思い付きかなと思って必死に考えてた。

免許の無い私は出かけるにも夫に運転させなくてはいけないし、我が家は近くにこれと言ってデートできるような場所もない。

そうなると少し遠出をする事になるけど、夫が仕事を終えてから帰宅して寝るまでの数時間、私が夫の為にしてあげたいと言う大義名分が立ちそうな事の為に夫を振り回したら最終的に私は自己満足感が満たされて、夫はただ疲れるだけだな。とここまで考えて今年もまたチョコだけで良いや…と言う結論を出した。

 

そんなこんなで私が国内で食べて美味しかったお店のチョコを夫にもと思って、去年の末だったか今年の初めだったかに予約注文しておいた「エマ」が昨日(2月14日に)届いた。

このお洒落な箱を開けると3段の引き出し式になってる。

過去2回とも夫は私がプレゼントしたチョコの入れ物をそのまま自分の小物入れに使ってるから、今回もきっと捨てずに活用してくれそう。

3つの引き出しの中身はそれぞれ味の違う軽12個のチョコが入ってる。

私がプロのカメラマンだったら、きっと凄く美味しそうな写真を撮っただろうけど、ただスマホ片手に撮っただけだからあんまりパっとしないかも。

開封して写真を撮った後、元通りに戻してから手紙を添えて夫のデスクに置いておいた。

 

夫は毎年手紙を先に読んでからチョコを見るんだけど、今年は箱のインパクトが良かったみたいで帰宅してデスクに置いてあるチョコを見て真っ先に手紙をよけて箱を開けた。

夫が嬉しそうに目をキラキラさせてる姿が子供みたいで凄く愛しい。

チョコ1粒1粒の味の説明を引き出しを開けて確認した後、一度引き出しを全部戻して箱を閉じた後手紙を読んでくれた。

それから夫は嬉しそうにデスクの前に座ってチョコを1粒口に入れた。

何度も「よっめ、これ凄く美味しい。」「よっめこれうまうま。」と言って食べてた。

このまま放って置いたらこの目をキラキラさせながら美味しいと伝える為だけに私を呼ぶ夫をずっと見てられるんだろうなと思った瞬間に、チョコを晩御飯にしてはいけないと言う使命感に駆られて即刻キッチンへ行って下準備を済ませてた晩御飯を調理して夫を呼びつけて食事をした。

 

食後はそのままリビングで一緒に海外ドラマを見てから部屋に戻ったけど、戻った後も夫は何度もチョコの引き出しを開けて味の説明書を確認して楽しんでた。

あんまり沢山の事をしてあげられないけど、してあげられる限られた事を夫が喜んでくれるのが凄く嬉しかった。

 

そして今朝も朝食の後、チョコを1粒口に入れて夫はニッコニコで美味しい美味しいしてから仕事へ出かけた。

 

バレンタインデーは男性が女性に愛を告げる日、バレンタインデーなんてお菓子ビジネスの手口なだけ、なんて言う人もいるけどそんなもんどうでも良い。

私にとってバレンタインは自分で理由を作らなくても夫を喜ばせて、結果私も幸せな気持ちになる事が出来るイベントと言うただそれだけの日。